「最近、松竹芸能って大丈夫なの?」
ネットやSNSでそんな声を見かけることが増えていませんか?

実際、TKOやよゐこの濱口優さんなど、松竹芸能を支えていた人気芸人たちが次々に退所しています。さらに若手芸人も松竹を去ってき、他事務所やフリーに転身するケースが相次ぎ、「辞める人が多すぎる」「マネジメントに問題があるのでは?」といった指摘が広がっています。
この記事では、
- お笑い芸人のキャリアの裏側に興味がある
- 芸人が事務所を辞める理由を知りたい
- 松竹芸能と他事務所の違いを理解したい
という方に向けて
- 松竹芸能の所属芸人の退所が相次ぐ理由
- 他事務所との比較から見える松竹芸能の特徴と課題
- 今後の芸人と事務所の関係の変化
を分かりやすく解説していきます!
この記事を読めば、「なぜ松竹芸能が揺れているのか?」の全体像が見えてきます。
所属芸人の大量退所・移籍

近年、松竹芸能からの芸人の退所や移籍が相次いでいます。これまで長く所属していた芸人が次々と離れていく状況は、芸人ファンだけでなく業界関係者からも注目を集めています。
たとえば、TKOの木下さんは後輩芸人へのパワハラ疑惑が報じられた後、松竹芸能を退所しました。さらに、よゐこの濱口さんも、長年所属していた同事務所を離れ独立。ほかにも、多くの中堅・若手芸人たちが移籍や独立を選択しています。
その他の代表的なケースをいくつか挙げると:
- Aマッソ(2013年):退社後はワタナベエンターテインメントに移籍
- さらば青春の光(2013年):退社後は個人事務所を設立を設立し独立
- みなみかわ(2013年):退社後は妻が設立した事務所に移籍
これらの動きは、単なる偶然ではなく、松竹芸能の内側に何らかの構造的な課題があることを示唆しています。中には「実質的にクビだった」「マネジメントの方向性が見えなかった」と語る芸人もおり、事務所と芸人の関係性がうまく機能していない実態が浮き彫りになっています。
劇場運営の不安定さと育成環境の課題

芸人が事務所に求めるのは、「仕事の機会」だけでなく「成長の場」です。舞台に立つ機会は、芸人が成長し、キャリアを築くうえで欠かせません。とくに若手芸人にとっては、ライブでの実戦経験がなによりの修行になります。
吉本興業は、NSC(吉本総合芸能学院)という大規模な養成所を運営しており、さらに全国に常設劇場を複数構えているため、芸人が定期的に舞台に立てる環境が整っています。
一方、松竹芸能はというと、近年は劇場の閉鎖や移転が続き、安定した出演環境が構築できていません。
「若手が出られる舞台が少ない」「ネタを磨く機会がない」「スタッフのサポートが薄い」といった声が出るのも無理はありません。育成環境が整っていなければ、芸人は成長の場を求めて他事務所への移籍やフリー転向を選ぶようになります。
この差が、芸人の成長や露出機会に影響を与えており、退所・流出につながっていると考えられます。
マネジメント体制への不満

退所した芸人たちが間接的に語っているのが「マネジメントへの不満」です。
濱口優さんの退所報道においては、担当マネージャーへのパワハラ疑惑や、マネージャーの頻繁な交代が一因とされました。ほかにも、松竹芸能の内部体制について、「連携が取れていない」「コンプライアンスが厳しい」といった声が上がっています。
特に、現代の芸人はテレビだけでなく、YouTube・TikTok・ポッドキャスト・ライブ配信など多様なメディアで活動していく必要があります。こうした多角的な活動をサポートするためには、柔軟で戦略的なマネジメントが欠かせません。
しかし、松竹芸能ではその対応力に疑問が残る場面も多く、芸人が「これなら自分でやった方が早い」と感じてしまうのも無理はありません。
所属芸人の多様性と方向性の不明確さ

松竹芸能には、お笑いだけでなく、俳優、声優、文化人など、幅広いジャンルのタレントが所属しています。これは「多様性」という意味では強みですが、逆に事務所としての「色」や「戦略」が見えづらいという弱点にもなっています。
たとえば、
- ワタナベエンターテインメント=団結力が強く、マルチに活躍する芸人が多数
- マセキ芸能社=実力派と天然キャラが共存
- プロダクション人力舎=自由な社風で、芸人の個性を尊重
こうした明確な事務所カラーに対し、松竹芸能は「何を重視しているのか」「どういった売り方をするのか」が不透明です。
芸人にとっては、「自分がこの事務所でどう活躍していけるのか」「この場所にいることで得られる未来はあるのか」が大きな判断材料となります。そのため、今後の活動にイメージを描けない場合、他事務所への移籍やフリー転向を選ぶのも自然な流れです。
時代の変化への対応の遅れ

テレビの時代からSNSと動画の時代へ、芸人の活躍の場も大きく変わりつつあります。今ではYouTubeやTikTokでバズった芸人が、テレビに出演したりライブの動員を増やしたりと、逆輸入的にブレイクするケースも多く見られます。
こうした変化に対応するには、事務所側にもデジタルに強いスタッフや、SNSを活用した戦略的な売り方が求められます。しかし松竹芸能は、YouTubeやSNSへの取り組みが他事務所に比べて後手に回っていたとされています。
「YouTubeは全部自分で撮影・編集・投稿」「事務所からのサポートは特になし」「SNSの活用について何もアドバイスがない」
このような環境では、芸人が「もう事務所に所属している意味はない」と感じても無理はありません。このように、時代に合ったサポート体制がないことも、退所が続く大きな要因の一つと考えられます。
まとめ
松竹芸能からの退所・移籍が目立つ背景には、以下のような複合的な要因があります。
こうした課題が重なったことで、所属芸人が他の選択肢を求める流れが加速しているのです。
とはいえ、すべてがネガティブなわけではありません。
実力派やベテラン芸人を支えてきた実績は確かで、たとえばなすなかにしやヒコロヒーさんのように、現在も高い評価を受けている芸人は存在します。若手の中にも、今後の活躍が期待される人材は少なくありません。
ただし今後は、時代の流れに対応したマネジメント体制や、若手芸人が安心して成長できる育成環境の整備が、より一層求められるでしょう。
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