芸人本レビュー|令和ロマン・くるま著『漫才過剰考察』の内容と評価

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お笑いファン必見の一冊が、今じわじわと話題を集めています。

令和ロマンくるまが書いた『漫才過剰考察』って、実際どうなの?

トリニてぃ
トリニてぃ

そんな疑問に答えるために、この記事では本の内容から反響、そして評価までを分かりやすくまとめました。

この記事では、

こんな人におすすめ
  • 書店やSNSで見かけて気になっている
  • 買うかどうか迷っていて判断材料が欲しい
  • 実際に口コミやレビューを見てから読みたい

という方に向けて

この記事でわかること
  • 漫才過剰考察』の基本情報とあらすじ
  • 著者である令和ロマン・くるまのプロフィール
  • 書評やレビューから分かるポジティブ/ネガティブな評価の傾向

を分かりやすく解説していきます!

この記事を読めば、『漫才過剰考察』があなたにとって読むべき一冊かどうかがクリアになります。

※この記事にはアフィリエイト広告を含みます。

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『漫才過剰考察』の基本情報・概要

お笑いコンビ・令和ロマンくるまさんによる初の単著『漫才過剰考察』は、M-1グランプリ二連覇という前人未到の快挙を達成した著者が、漫才とM-1を徹底的に分析した一冊です。

発売からわずか数か月でベストセラーとなり、「書店員が選ぶノンフィクション大賞2025」にもノミネートされるなど、大きな注目を集めています。

基本データ

  • 書名漫才過剰考察
  • 著者:くるま(令和ロマン)
  • 出版社:辰巳出版
  • 発売日:2024年11月8日
  • 定価:1,760円(税込)
  • 仕様:単行本(ソフトカバー)/184ページ

本書には、M-1グランプリを中心とした大会分析や、寄席での漫才の位置づけ、観客層の特徴、地域ごとの違い、さらにはSNS論争や「顔ファン」問題などが収録されています。2024年大会の予想についても記されており、漫才を取り巻く環境を幅広く考察した構成となっています。

発行部数と反響

漫才過剰考察』は発売直後から大きな反響を呼びました。初版発行後すぐに注目が集まり、発売翌日には早くも3万部の増刷が決定。その後も重版が続き、わずか数か月のうちに5刷を数え、累計発行部数は10万部を突破しました。さらに勢いは止まらず、発売からおよそ3か月で15万部を突破し、近年のお笑い関連書籍としては異例の売れ行きを記録しています。

こうした販売実績に加え、出版業界からの評価も高く、2025年には「書店員が選ぶノンフィクション大賞」にノミネートされました。SNSや書店員からの推薦コメントを通じて「芸人による漫才論を超えた一冊」として取り上げられる機会も増え、令和ロマンのファン層だけでなく、幅広い読者に支持が広がっていることがうかがえます。

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『漫才過剰考察』あらすじと内容の特徴

漫才過剰考察』は、M-1グランプリ二連覇を達成した令和ロマン・くるまさんが、自らの視点で漫才を多角的に分析した書籍です。大会の傾向や舞台環境の違い、さらには現代的な論争までを幅広く扱い、184ページにわたって整理・考察しています。

主な収録内容

  • はじめに著者の心境や、2023年決勝直前のインタビューを収録。
  • M-1グランプリ
    • 2023年大会の詳細な分析(「司法解剖」)
    • 2015~2018年の「技術勝負」の時代との比較
    • 2019~2023年に広がった多様な漫才スタイル
    • 「あるある」「ないない」を切り口にしたお笑いの整理
    • 「顔ファン」やSNS論争といった時代的テーマ
    • 刊行時点での「2024年大会予想」
  • 寄席
    • 漫才における寄席の位置づけ
    • 観客の特徴と成功の二大要素「理解」と「発声」
    • 東西の違いや、地域ごと(西・南・北)の特色
    • 海外進出における可能性
  • スペシャル対談
    霜降り明星・粗品さんとの約2万字にわたるロングインタビュー。M-1や漫才の現状に加え、テレビやYouTubeといったメディア環境までをテーマに語り合っている。
  • おわりに
    著者自身の言葉で「どうか健やかに、お笑いを楽しんでください」と結ばれ、本書全体のメッセージが提示されている。
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著者プロフィール|令和ロマン・くるま

基本情報
  • 名前:くるま
  • 生年月日:1994年9月3日
  • 出身地:東京都練馬区
  • 所属事務所:フリー(東京NSC23期)
  • コンビ:令和ロマン
  • YouTubeチャンネルofficial令和ロマン【公式】
  • 2018年 「M-1グランプリ」 準決勝進出
  • 2020年 「第7回NHK新人お笑い大賞優勝
  • 2022年 「第43回ABCお笑いグランプリ準優勝
  • 2022年 「M-1グランプリ」 準決勝進出
  • 2023年 「第44回ABCお笑いグランプリ準優勝
  • 2023年 「M-1グランプリ」 優勝
  • 2024年 「第45回ABCお笑いグランプリ」優勝
  • 2024年 「M-1グランプリ」 優勝
  • 2024年 「第9回 上方漫才協会大賞 」 話題賞

芸人としての歩み

くるまさんは、慶應義塾大学法学部在学中にお笑いサークル「お笑い道場O-keis」に所属。そこで先輩であった松井ケムリさんと出会い、コンビを結成しました。ケムリさんの大学卒業後に2人でNSC東京23期に入学し、本格的に芸人としての活動をスタートします。

当初は「魔人無骨」というコンビ名で活動していましたが、2019年に現在の「令和ロマン」へ改名。持ち味である緻密な構成と知的なボケで注目を集め、M-1グランプリでは2023年に初の決勝進出、トップバッターで優勝を果たしました。さらに2024年に史上初となる大会2連覇を達成し、一躍トップ漫才師としての地位を確立しました。

くるまさんはコンビとしての活動に加え、執筆や評論にも意欲的です。YouTubeチャンネルでのトークやインタビュー記事では、漫才の技術や大会の傾向を分析する姿がしばしば見られます。

今回出版された『漫才過剰考察』は、そうした「お笑いを言語化する力」を存分に発揮した初の単著となっています。

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書評・レビューから見る『漫才過剰考察』の評価

ポジティブな評価のまとめ

多くの読者から高い評価を受けた本書には、いくつか共通した肯定的な感想が見られます。

  • 思考の深さ・分析力
    M-1グランプリ2連覇に至るまでの思考過程や戦略が非常に論理的に語られており、「センス=筋の良い仮説」「コンサル本のようだ」と評されるほど、仮説と検証を積み重ねる姿勢が印象的だとする声が多く寄せられています。
  • 漫才への愛情と熱量
    文章から「漫才が好きで仕方ない」という情熱がひしひしと伝わると感じた読者も多く、「ただの熱いお笑いオタク」「M-1愛が伝わる名著」といった評価もありました。熱量の高さに圧倒されながらも、その真剣さに心を動かされた人が多く見られます。
  • 読みやすさ・言葉の力
    くるまさん本人の声がそのまま流れてくるような文体で、「すっと頭に入る」「読みやすく面白い」との感想も目立ちます。専門的な分析でありながら、初心者にもわかりやすく噛み砕かれている点が評価されています。
  • お笑いの見方が変わる本
    「テレビで漫才を観るだけの自分でも、新しい視点が得られた」「お笑いの楽しみ方が広がった」との声も多く、読後にM-1の過去大会を見返したり、劇場や配信に足を運んでみたくなったという読者も多いようです。
  • 芸人としての特異性と才能
    「他の芸人にはできない攻略法」「過剰な存在でありながらそれを成立させている稀有な才能」といった意見もあり、令和ロマンというコンビならではの強みを感じた読者も多く見られます。

こうしたレビューからは、本書が単なる芸人のエッセイではなく、戦略的な思考漫才への深い愛情が交差する「お笑いの新しい教科書」として受け止められていることがうかがえます。


ネガティブな評価のまとめ

一方で、本書に対しては以下のような否定的・懐疑的な意見も寄せられています。

  • 文体や構成の難しさ
    「乱雑な日記のよう」「思いつきをそのまま書き連ねている感じで体系化されていない」「冗長で集中が切れる」といった指摘があり、文章の整理不足を残念に思う声が見られます。
  • 電子書籍版の仕様に不満
    Kindle版は紙面をそのまま画像化したような形式で「文字サイズが変えられない」「スマホでは読みにくい」「白黒反転ができず不便」といった技術的な不満が多く、内容以前に読みにくさで評価を下げた読者も少なくありません。
  • 期待値との差
    「もっと深い考察を期待していたが肩透かし」「タイトルに比べ内容は軽い」「評論や研究というより雑記的」という感想があり、思考や分析を前面に出した本としては物足りないとする評価も見られます。
  • 表現や文体の好みが分かれる点
    筆者特有の比喩や脱線(「逆・ブルース・リー」など)が「蛇足に感じる」「陶酔的で苦手」といった反応もあり、ファンには魅力的に映る一方で、一般読者には読みにくさとなったケースも見られます。
  • 他書との比較で不利に映った
    「NON STYLE石田さんの解説本のほうが読みやすく客観的」「評論としての完成度は他に劣る」との比較意見もあり、編集や構成面での粗さが指摘されています。

総じて、否定的な意見は文体や構成のわかりづらさ電子版の仕様、そして「考察本」としての期待値との差に集中しているといえるでしょう。

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こんな人におすすめしたい『漫才過剰考察』

漫才過剰考察』は、単なる芸人エッセイにとどまらず、戦略や分析を通じてお笑いの本質に迫る一冊です。
そのため、以下のような読者層に特におすすめできます。

  • お笑いファン・M-1ファン
    令和ロマンのファンはもちろん、M-1グランプリを中心にお笑いを楽しんでいる人にとって、本書は大会を別の角度から味わう手がかりになります。過去大会を見直す際の視点も広がります。
  • 芸人を志す人・お笑い関係者
    コンビのネタ作りや戦略に関する具体的な思考が語られているため、実践的な学びを得たい若手芸人や作家、マネジメントに関わる人にも有益な一冊です。
  • 思考法や戦略論に関心がある人
    お笑いに直接関心がない人でも、仮説と検証を繰り返す姿勢や、物事を多角的に捉える視点は、ビジネスや研究の場に通じるものがあります。知的好奇心を刺激する読み物としても楽しめます。
  • 文章や評論に興味がある人
    くるまさん特有の比喩や言葉選び、熱量のこもった文体は賛否あるものの、表現に触れること自体がひとつの体験になります。評論や随筆を好む読者にも適しています。

このように、『漫才過剰考察』は「お笑い好き」だけに限定されない、多面的な魅力を持った一冊です。漫才という枠を超え、思考や言葉の可能性を味わいたい読者に広く手に取ってほしい内容になっています。

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まとめ

漫才過剰考察』は、M-1グランプリ2連覇を達成した令和ロマン・くるまさんが、自身の経験や視点をもとに漫才を徹底的に分析した一冊です。

発売直後から大きな反響を呼び、ベストセラーとして幅広い読者層に受け入れられています

戦略的な思考や漫才への愛情が込められた本書は、お笑いをより深く知りたい人、あるいは新しい視点から物事を考えたい人に、強くおすすめできる一冊です。

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